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既存宗教に変わって急拡大する「宗教的なるもの」への信仰

NHK放送文化研究所が1973年から五年ごと調査している日本人の意識調査の宗教、信仰に関する調査がとても興味深い結果になっていた。

http://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/shakai/shakai_09021302.pdf
「第8回 日本人の意識・2008」調査 宗教的行動、信仰・信心について

低い・横ばい
礼拝・布教、お祈り等はどちらも調査以来下から二番目の低い数値
聖典経典を読んでいる率も過去最低、祈願をしに行ったかという調査も微減
お守りおふだを身につけているか?も34.9%と横ばい
宗教とか信仰とかに関係していると思われることがらは何もしていないとする率は8.7%で過去最低。
神を信じている人は前回より1.6増の32.5%で、過去10年では最高だが、93年以前と比べると低い
仏についても同様に前回より3.6増で過去10年では最高だが、93年以前と比べると低い。
聖典・経典を信じている人も前回同様6.4%で過去最低タイ。
占い・易を信じている人は6.6%と前回より0.8減。

高い
お墓参りを年に1、2回している率は調査以降二番目に高い68.4%。
おみくじを引いたり、占いをしてもらったことがある人は25.3%で過去最高
あの世・来世を信じている人は14.6%と過去最高
奇跡を信じている人も17.5%と過去最高
お守り、お札の力を信じている人も17.4%と過去最高

また、同じくNHK放送文化研究所の2009年5月1日付の記事「“宗教的なもの”にひかれる日本人」には以下の様にまとめられている。

 宗教への信仰については、「宗教を信仰している」人が39%に対して、「宗教を信仰していない」人は49%で、宗教を信仰していない人のほうが多くなりました。「宗教を信仰している」人は、男性よりも女性、若い人よりも高齢者で割合が高くなっています。また、「親しみ」を感じる宗教については仏教をあげる人が65%と最も多く、1998年の49%から大きく増えました。

 宗教的な行動では、「墓参り」や「初もうで」を「よくする」という人が半数を超え、「したことがある」を加えると9割程度の人が行っていることがわかりました。「お守りやおふだをもらう」や「おみくじをひく」については、2人に1人が「したことがある」と答えています。

 「祖先の霊的な力」や「死後の世界」、「輪廻転生(生まれ変わり)」などの“宗教的なもの”があると思うかを尋ねたところ、「ある」という人が4割程度を占めました。こうした“宗教的なもの”の存在を信じる人の割合は、若い人ほど高く、高齢者になると少なくなる傾向が見られ、とくに30代女性では7割を超えていました。宗教への信仰が、年齢が高くなるにつれて増えていくのとは対照的となっています。

これ、年齢別の統計がどこかで見られると面白そうなんですが、既存の「宗教だよ!」って主張している「宗教らしい宗教」からは若い人を中心に離れていっている反面、「宗教じゃないよ!」って言ってるけど「宗教的なるもの」には多くの人が信仰を寄せているということなんでしょうね。

まぁ、本屋さんに行けばそれは実感できますけどねー。書店に行くと新書、ビジネス書、心理学、あとは最近は脳科学系もですが、ほぼ現世利益とか救済思想っぽいテーマの本ばっかりで、「高度に発達したビジネス書は宗教書と区別がつかない」状態が現出され、書棚を見るだけでクラクラするんですが(笑)

既存の教派宗教色を取り払った現代日本の各宗教的思想を誰か勇気のある偉い先生で分類して欲しいです。

ニューエイジとヨーガとスピリチュアルと仏教系来世輪廻転生思想と終末思想とマーフィー系思考は現実化する派と自然崇拝エコロジー系と自分探し系人格崇拝、やおよろずの経営者教、潜在能力教、ライフハック系前のめり教、世間と空気の日本教とか・・・まだまだあるな。

僕自身の個人的な信仰形態としてはニューエイジや自分探し系人格崇拝、自然崇拝エコロジー系、あと仏教思想や日本教などの影響と親和性があるなと思います。自分でも、自身の価値観が信仰であるのかどうなのかいまいち曖昧なんですが、そこは良く把握しておこうと努めている感じ。

でも、そういう分類をやろうとすると宗教とは何か?という根源的な問いになってきて、何をもって宗教とするのかわけわかめになりそうだなぁ。

宗教 - Wikipedia
宗教とは人間の力や自然の力を超えた存在を中心とする観念であり、その観念体系に基づく教義、儀礼、施設、組織などをそなえた社会集団である

という定義を踏まえるなら、観念体系に基づいた教義はあっても、儀礼も施設も組織も無いものがほとんどのように見えるので、現状では宗教ではないとも言えるし。

既存の様々な宗教的思想をベースにした「宗教的なるもの」が人々の間で既存宗教に取って代わりつつある現状、明治以降に誕生して勢力を伸ばした新宗教と並んで、新たな各思想が再び儀礼や組織を整備して鎌倉新仏教ならぬ平成新宗教化するのか、あるいは資本主義の中でひたすら消費され混沌とし続けるままなのか、という過渡期なのかなーと思いますが、みなさんはいかがですか?

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